製造業について

製造業では、主にヒューム管の製造に関わっております。
ヒューム管(ヒュームかん)は、鉄筋コンクリートで作られた非常に頑丈な管(パイプ)のことです。主に雨水や汚水、下水などの水を地中で安全に流すために使われています。道路や工事現場、下水道などで幅広く利用されており、普段は目に見えない場所で私たちの生活を支える大切な役割を果たしています。


ヒューム管とは?

ヒューム管は、コンクリートの中に鉄筋を組み込んで作られているため、とても高い強度と耐久性を持っています。この強さのおかげで、道路や建物の下に埋めても壊れにくく、大雨や地震といった自然災害にも耐えられる仕組みになっています。名前の「ヒューム(Hume)」は、開発者であるオーストラリアの技術者の名前に由来しています。

ヒューム管の主な特徴

高い強度と耐久性

ヒューム管は、鉄筋とコンクリートを使って作られているため、重い車や建物の重さがかかる場所に埋めても問題ありません。また、錆びにくい構造のため、長期間にわたって使用できるのが大きな利点です。

②サイズの多様性

ヒューム管は、小さなものから直径が数メートルもある大きなものまで、用途に応じてさまざまなサイズがあります。例えば、小さな排水管として使うものから、大量の水を流すための大規模な構造物として使われるものまであります。

ヒューム管の主な特徴イラスト

用途が広い

ヒューム管は、次のような場面で使われます。
農業用水路や川の暗渠(あんきょ)
 農業や災害対策のために川の水を地中に通す目的で使用されます。
雨水や汚水の排水管
 道路や都市部の排水処理に利用されます。
下水道の管
 家庭や工場から出る汚水を処理場に運ぶために使われます。

長寿命

ヒューム管は腐食しにくいコンクリート製なので、長い場合は50年以上使い続けることができます。そのため、一度設置すればメンテナンスが少なく済み、コストパフォーマンスが高いです。


ヒューム管設置時の注意点


Caution

重機が必要

ヒューム管は非常に重いため、人力で運んだり設置したりすることはできません。そのため、クレーン車やフォークリフトなどの重機を使って運搬し、正確な位置に配置する必要があります。特に大きなサイズのヒューム管では、重量が数トンにもなることがあります。


Caution

専門知識が必要

設置する場所の地盤状況や周囲の環境を正確に把握した上で工事を進める必要があります。また、ヒューム管同士をしっかり接続し、水漏れやズレが発生しないようにするには、高度な技術と経験が必要です。
そのため、専門の技術者や工事業者に依頼するのが一般的です。


ヒューム管が使われる身近な場面

道路の下を流れる雨水の排水管

雨が降った際、道路に降り注いだ雨水がそのまま溜まってしまうと、道路の冠水や交通渋滞、さらには車両の故障や事故を引き起こす可能性があります。
ヒューム管は、道路に設置された排水口(側溝)を通じて雨水を地下へ導き、速やかに処理する役割を担っています。特に都市部では、広範囲にわたる排水ネットワークが構築されており、ヒューム管がその中心的な役割を果たしています。

川や小川の水を地下に通す構造物

ヒューム管は、川や小川が道路や鉄道と交差する場所にも使用されます。この場合、川の水を地中に通すための「暗渠(あんきょ)」として機能します。
これにより、川の流れを遮ることなく、道路や鉄道を安全に敷設することができます。また、川の水位が急激に上昇した場合にも、ヒューム管が洪水を防ぐ重要な役割を果たします。

住宅地や工場地帯の下水道管

ヒューム管は、住宅地や工場地帯の下水道管としても広く使用されています。私たちが日常生活で使用する水(生活排水)や、工場から排出される産業排水を処理施設まで安全に運ぶ役割を果たします。
下水道網が整備されているおかげで、私たちの生活環境が清潔に保たれ、衛生的な暮らしを実現することができます。

洪水防止や衛生問題への対応

もしヒューム管が存在しなければ、雨水や生活排水、さらには河川の水を適切に処理することができなくなり、洪水や水害が頻繁に発生する危険性があります。
下水が地表に溢れると、悪臭や害虫の発生など衛生面での問題が深刻化します。ヒューム管は、これらの問題を未然に防ぎ、私たちが安心して暮らせる社会を支える重要な役割を果たしています。

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